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 近畿学校保健学会へのそのときどきの想い 第 III 期
 

第25回近畿学校保健学会を終えて

第25回近畿学校保健学会 会長   安藤  格


6月10日、大阪府農林会館において催された第25回近畿学校保健学会では、研究発表24題、メインテーマを「青少年期における疾病の予防とその保健指導」として、会員450名の出席のもとに、有意義な1日が過されました。多数の発表と、これに対する活発な討論は、学校保健に対する会員の方々の熱意をそのまま反映したものであり、皆さまとともに、盛会をよろこびたいと思います。

近年の傾向として、病気をもった子どもが、治療をうけながら通学しているケースが増えてきました。一方では、健康診断によって、自覚的にも他覚的にも症状のない子どもたちの中から、心疾患や腎疾患が数多く発見されています。悲観的な見方をすれば、すべての子どもが慢性疾患の予備群であるという印象も拭いきれません。このような危機感が今回のメインテーマを生んだともいえるでしょう。その原因が近代社会の中での子どもたちの生活のゆがみにあるだろうということも想像されます。そのゆがみを発見する努力の具体化が、子どもの発育促進現象、過体重、防衛体力や生体反応、食生活の変化などに示されるのでありましょう。このようなテーマを扱った演題が多くみられました。加えて性教育や安全教育の問題も論じられました。

本学会も、第25回という四半世紀の転換期を迎えて、新らしい学校保健の方向を模索して、何かをつかみかけているといえるのではないでしょうか。とくに現場の保健主事や養護教諭の先生方の発表、発言が多かったのは心強い限りです。子どもたちの毎日の生活を、病気の予防と関連させて観察し、その中から新らしい、正しい健康観を見出だすよう、皆さまとともに努力していきたいと願っています。最後になりましたが、今回の学会に寄せられた皆さまの御好意と、学会事務局のお骨折りに心から感謝をささげます。

         ――昭和54年3月1日 近畿学校保健学会通信 No.35 より――

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