|
第43回近畿学校保健学会 シンポジウム
「慢性疾患の管理を巡って――医療機関と学校の連携――」
についてのコメント
学校医 島津 健三
ホルモン分泌不全による低身長児の早期発見が重要です。
そのためには保育園、幼椎園を含めた乳幼児保健と学校保健の連携が重要です。
私が平成5年に調べた結果ですが、高槻市在住の4歳・5歳児が通園している施設は、公立保育園に8.0%、私立保育園に17.4%、公立幼椎園に26.0%、私立幼椎園に48.6%すなわち公立施設に34%、私立施設に66%が通園しておりました。公私立の施設に通園している子供の幼児保健を一本化するため努力しています、がなかなか話は進みません。平成6年から実施される地域保健法に期待するところですが、行政の姿勢如何にかかっています。
午前の一般演題で発表しましたが、低身長児のスクリーニングで3.04%ありました。この数字が多いのかどうかは分かりませんが、同校の尿蛋白陽性率2.18%、肥満傾向児(20%以上)6.32%ですから、この数値は決して少なくはないと思います。今後は新一年生のスクリーニングと今年抽出した子供のフォローアップを継続することにしています。
一方、校医が積極的だから、養護教諭が熱心だからといった個人的な取り組みは、校医が変わったり、養護教諭が転勤になった時点で中断してしまいます。このことは、私も何度か経験しております。それ故、地域全体で取り組む必要があります。
すなわち、学校保健会としての組織的な取り組みにしない限り、永続性は望めません。私の地区では、低身長児対策を全市的な取り組みにするため、市学校保健会で検討することになっております。
また、私の市では、各学校単位で設置する学校保健委員会はありません。学校保健委員会にPTAや校医、学校関係者が集まって、子供の健全な発育、発達のため話し合う事が重要ではないでしょうか。
さらに、学校保健法では、校医は事後措置を含め健康相談を行う義務が課せられております。しかし、学校からこのような依頼があったことはありません。学校保健発展のためにも、子供たちの健全育成のためにも、もっと積極的な取り組みが必要ではないでしょうか。
――平成8年8月31日 近畿学校保健学会通信 No.85 より――
|